フィルムをデータ化しよう!フィルムのデータ化について徹底解説!
みなさんは、写真をどのように撮影していますでしょうか。
総務省が公表している資料では、2019年における世帯の情報通信機器の保有状況をみると、「モバイル端末全体」(96.1%)の内数である「スマートフォン」は83.4%となり初めて8割を超えました。
なお、「パソコン」は69.1%、「固定電話」は69.0%となっています。
このような状況から、最近ではスマホの普及率が極めて高いため写真撮影をスマホで行っているという人が非常に多いのではないでしょうか。
また、写真にこだわりがある人では一眼レフやミラーレスといった高品質のカメラを使用して撮影をする人もいるでしょう。
今では撮影した写真は、自動的にデジタルデータとして取り扱われるようになっていますが、1昔前では写真撮影に使用するのはフィルムが一般的でした。
思い出が詰まった昔の写真がフィルムのまま保管されていては、気軽に写真を見て楽しむことができないため何とかしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで活用できるのが、フィルムのデジタル化です。
本記事では、フィルムをなぜデジタル化するべきなのか詳しく解説します。
フィルムとは
フィルムとは、カメラを使用した際に通過する光情報を記録するための感光材料として位置付けられています。
露光されることによって表面に塗布された感光体である乳剤が反応して、現像処理を実施することで、画像情報を定着させることが可能となり記録媒体として活用できるのです。
フィルムの原理としては、光を当てることで画像を現出させることができ、光を当てすぎてしまうと画像が真っ白になってしまうのです。
なお、光を当てないと真っ黒な状態となってしまいます。
カメラによって光の当て方を調節して、画像として保存するための媒体がフィルムなのです。
フィルムの経年劣化について
カメラを使用して撮影したフィルムは、永年保たれるわけではありません。
未使用および使用済みのフィルムの両方において、経年劣化してしまうのです。
未使用品のフィルムであっても、フィルムには使用期限があるため長年高品質な写真が撮影できるわけではありません。
一般的なカラーフィルムにおいては、製造から2年程度となっています。
また、モノクロフィルムにおいては3年程度となっています。
フィルムの保存状態にも左右されますが、使用期限が経過したフィルムを使用すると感度の低下・コントラストの低下・カラーバランスの損失・粒子の租悪などが顕著となります。
そのため、使用期限を超過したフィルムの使用は推奨されていません。
なお、みなさんにとって重要なのは大切な画像が記録されている「使用済みフィルム」についてです。
ここからは、使用済みフィルムが劣化する原因を詳しく解説します。
ビネガーシンドローム
高温多湿による環境下でフィルムを保管してしまうと、空気中の水分とフィルムの素材が結合してしまい、加水分解が発生してしまいます。
当初に確認できる状態としては、酸っぱい匂いが発生します。
そのまま放置することで、フィルム表面においてベタつきが発生し、フィルムそのものが丸く反ることや波打つような形へと変化します。
また、フィルムの表面からは溶出した水分がにじみ出てしまい、ひび割れが発生するケースもあります。
カビ
フィルムを湿度が高い場所において保管してしまうと、カビが発生する温床となってしまいます。
フィルムの特徴として、カビが発生してしまうと写真屋などで現像しても、カビが発生したピンポイントの部分は潰れてしまったり色褪せが発生します。
そのため、写真としてキレイに現像することができなくなってしまうのです。
紫外線
太陽の光など、長期間において紫外線が当たる場所でフィルムを保管してしまうと、色素分解に伴う変色および退色が発生します。
変色および退色は、ネガフィルムを肉眼で確認してもあまり目立つものではありません。
しかし、現像すると変色および退色していることがはっきりと確認できるのです。
大切な写真を適切に保管するためにフィルムからデータ化をしましょう!
ここまで、フィルムがなぜ経年劣化するのか詳しく解説しました。
上述したように、写真を撮影したフィルムとは永年に渡って適切な品質が保たれた状態で保管し続けることは極めて困難であるといえます。
経年劣化してしまったフィルムからは、最適な写真が現像できなくなってしまうのです。
そのため、それらを回避するための手法としてフィルムのデータ化が極めて有効であると言えるのです。
完全に経年劣化する前のフィルムであれば、経年劣化しないデータ化を行うことで今後は適切な保管をすることができます。
また、私たち節目写真館では変色や脱色した状態のフィルムであっても色補正などを行うことで元来の写真の品質に近づけることが可能となっています。
是非とも、お客さまの大切な写真をデジタル化するお手伝いをさせていただければと思います。
※頂いたコメントはスタッフの内容確認後、掲載となります。予めご了承ください