知っておきたい!写真のExif情報について【後編】
皆様連休をいかがお過ごしでしたか?
しむです。
前回に引き続き「写真のExif情報」について解説したいと思いますが、その前に前回のおさらいをしましょう。
前回のおさらい
- Exifとは、デジタルカメラで撮影した画像データに、カメラの機種や撮影条件といった情報(メタデータ)を追加して保存できる、画像形式の規格のことを指します。
- 画像と共に保存されるメタデータは、撮影日時や撮影機器のメーカー名、画像の解像度、水平・垂直方向の単位あたり解像度などがあります。
- Exif情報は、パソコン上での表示やビューワーなどのアプリケーションソフトで容易に閲覧・利用することができ、またExif情報によって、撮影日時把握や最適なサイズでの写真プリントの実現、撮影ノウハウなども得たりとユーザーにとってのメリットが向上します。
このように活用にするには大変便利なExifですが、どんな情報が保存されるのか、またどのように使うのかをキチンと把握していないとあなたの個人情報がダダ漏れになってしまう危険性をはらんでいます!
今回はその危険性とそれらを防ぐ為の方法について紹介します。
Exif情報の思わぬ落とし穴
Exif情報は大変有益な情報をユーザーに提供してくれる反面、撮影日時やGPS情報といった個人を特定しやすい情報まで記録されてしまいます。
とくにGPS情報はセキュリティの観点から考えると扱いに注意しなければなりません。
GPS情報には、撮影した写真に緯度・経度・標高など位置情報を記録します。
【case.1】
撮影場所を地図上に表示して(画像【case.1】参照)視覚的に管理・把握でき便利なのですが、もしGPS情報が保存された画像をそのままブログやSNSなどでネット上などで公開してしまうと、ご自身の現在位置やご自宅、職場などの情報を第三者に知られてしまう恐れががあります。
最近はGPS機能搭載のカメラがありますし、またiPhoneなど誰でも所持しているスマートフォンにはほぼGPS機能が搭載されています。
それらの機能をOFFにせず撮影した写真を、安易にネット上で公開や共有してまった結果、個人情報の流失や最悪、悪意のある第三者によってトラブルを引き起こされたりと深刻な問題が起こる危険性も否定できません。
また、Exif内に保存される写真のサムネイルやカメラ側で作成者・著作権者など名前の設定ができる機種をお持ちの方も要注意です。(画像【case.2】参照)
【case.2】
個人や場所を特定されないように画像ソフトやアプリなどで写真を加工しても、Exif情報内のサムネイルは加工前の状態のままで保存する仕様のものもあります。
気をつけなければ、写真の個人情報部分を隠して公開したつもりなのに、サムネイル情報で全て公開されてしまっていた!という事態にもなり得えるのです。
そのうえ、カメラ側で作成者・著作権者を本名で設定していたら…。
便利なExif情報も、何も考えずに扱ってしまうとこのようなリスクも伴ってしまうのです。
Exif情報を安全に使うには
と、かなり怖ーい話になってしましましたが、それらは何も考えずに扱った場合のお話です。
実際そうならない為にも、まずはご自身が撮影した写真のExif情報をしっかり確認し、必要な場合は以下の方法を試してみましょう。
撮影機種の設定をしっかり行う
GPS情報自体は使い方によっては便利なのですが、不安に感じる方やそんな機能を使わないという方は、カメラやスマホ側の設定でGPS機能をOFFにしてしまいましょう。
例えばスマホでの設定方法ならこちらの記事を参考に。
スマートフォンサービス So-net | 電池の持ちを良くする方法 ~GPS編~
また、カメラに関しては必ず説明書にGPS機能をOFFにする方法が記載されているので、よく読み返してみましょう。
ついでにカメラの著作権情報の設定も確認しておきましょう。
必要な場合や氏名を第三者に公開しても特に問題ない場合以外は、設定しないほうがもよいと思います。
ちなみにカメラの機種によっては、Exifに個人情報を書き込まない設定にできるものもあります。
この設定を行えばExif情報から個人情報が漏れることはありません。ただし、Exifを使った便利な機能は使えなくなりますが…。
Exif情報を削除する
では、既に撮影した写真に残るExif情報の場合はどうでしょうか?
ご安心を!Exif情報は後からパソコン上やスマホ上から編集・削除が可能です。
また、削除するアプリケーションも検索すれば多数存在します。
ここでは主な方法やアプリについて簡単に紹介しておきます。
パソコンの標準機能を使ってExifを削除する場合
Windows 7の便利機能 「画像のExif情報を削除する」
Macのプレビュー.appでExif情報を表示して削除する方法
専用アプリケーションソフトを使ってExifを削除する場合
Vector | F6 Exif
iTunes | GeoGone
Google play | Exif消しゴム
利用するサービスをよく確認する
ネット上に写真を公開・共有する際は、利用するサービス側の対応について注意したほうがよいでしょう。
Facebook・twitterやアメーバブログ等の主要のSNS・ブログサービスでは、写真の投稿時にExif情報を自動的に削除してアップロードする仕様になっています。
しかし全てのサービスがそのように対応しているわけではありませんので、必ずサービスの仕様を確認し、公開する写真はアップロード前に上記の方法を使ってExif情報を削除したほうが安心です。
まとめ
Exif情報は、大量の写真データを管理する上で重要な情報であり、そこから得られる情報から様々なメリットをユーザーに提供してくれます。
ただ、文中でも強調したとおりExifについて正しく理解していないと、ご自身の知らない間に個人情報をダダ漏れになっている…なんて事にもなりかねません。
Exifについて必要・不必要な情報をキチンと理解し、状況によって使い分けができるよう正しくExifを活用していただければ幸いです。
今回も長くなってしまいましたが、以上で「写真のExif情報」についてのお話は終了です。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
今後とも節目写真館を、何卒宜しくお願いいたします。
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